こんなお悩みはないでしょうか?
これではピッキングが安定しないので、良いプレーができなくなってしいます。
ピッキングが安定するための、ピックの持ち方とフォームの改善や心得をお伝えします。
これを知ってから練習すれば、ピックがずれる悩みは解決できます。
後に、カッティングや速弾きなど色々なプレーにも役に立ちますのでこの機会に見直していきましょう。
大前提としてピックはズレるものです
いきなり、真逆の結論を出してしまいます。
ピックは「ズレる」ものです。ズレて当然な認識を持ってください。
また、指の長さや手の大きさは人それぞれなので右手のフォームはかなり個人差があります。
プロでも様々な持ち方やフォームをしています。下記を参考にプロのピッキングを見てください。
ヤングギター12月号『ピッキング王』企画が神回だったのでご紹介
ピッキングは「ズレる」もの、ピッキングフォームに「正解はない」を認識しましょう。
とは言え、基本はあります。
基本を覚えて自分の理想を追求するために、本記事を読んで練習に取り入れてください。
本記事の趣旨は、ズレを最小限にする「①ピックの持ち方」と「②ストロークフォーム」を身に着ける。
ズレても無意識で「③修正できる」ようになる。ことの3点です。
それでは1つずつ解説していきます。
ピッキングフォームは、人差し指の長さや親指の長さでかなり個人差が出ます。
以降に出てくる参考の写真は、身長172センチで、足のサイズは25.5センチの私の手です。
私の手は、日本人の標準か少し指が短い感じです。
①ピックがずれないようにする持ちかた。初心者向け基本。
親指に対して垂直にピックを持つ
ピックが弦に斜めに当たると、斜めに反発するのでズレやすくなります。
ピックは弦にフラットに当たるようにしたいです。
なので、親指に対して垂直になるように持ちます。
ストローク時も弦に垂直になるように意識します。
人差し指は曲げすぎない。OKを作る
人差し指を曲げすぎていると、ズレた時の補正がやりずらくなります。
また、曲げることで力みやすくもなります。
器用に指先を動かせるに指先で持つようにしましょう。
だからと言って、人差し指と親指の腹と腹でつまむように持つ↓のはNGです。
良いのは人差し指の横で持つイメージです。下記にの3枚が一般的な良いフォームです。
とは言え、ピックをつまむように持つプロもいます。正解がないのがピッキングです。
私のピッキングの理想は、ポール先生です。
【速弾きギター】ポール・ギルバートのピッキングをマネするコツ動画
ピックは弱く持つ
ピックはぎゅっと握りしめてはいけません。
ズレるからと言って、強く持つことはNGです。
強く握れば握るほど、ピックと弦とのアタック抵抗がまして、ピックがずれやすくなります。
悪循環を招きますので、軽く挟んでいるイメージで持ちましょう。
弦を弾く時に、ピックが弦の抵抗を上手く逃がしながら通過できるように柔らかく持ちます。
後の速弾きのピッキング速度にも影響しますので、弱く持つように修正しましょう。
具体的な脱力の練習方法
親指の脱力の練習の為に、両面テープを使用した練習を考えました。
握る力の脱力の練習をしていると、ピックが吹っ飛びまくるのでイライラしますよね。
そのイライラ解消とピックを探す手間を省くために両面テープを活用します。
ストロークをやりながら一瞬指を離すようにする動作を入れると握りこむ力がコントロールできるようになります。
慣れると両面テープがなくてもできるようになりますが、最初はイライラするので貼っちゃいましょう。
親指の力を抜く動作になれたら、テープをはがして普通のピックキングをして脱力の効果を実感してください。
ストロークの抜けが良くなった気がすれば成功です。
ピックはボディに対して垂直が基本です。
ピックを脱力して持っていれば、勝手にストローク方向に追従して上手く作用します。
手首側でこねくり回さないようにしましょう。
↑の動画ではゆっくり弾いているときに少しこねてますね。。。ダメな例です。。。
ピッキング抵抗をなくすために、アップ時にしゃくりとは逆方向に手首を返す人がいます。
このやり方だと速いストロークに追従できなくなります。音のキレも悪くなります。
ピック抵抗を恐れて、手首側でこねくり回さないようにしましょう。
私が弾いているギターはアイバニーズのヘッドレスギターです。良いギターです。
アイバニーズQ(クエスト)シリーズ|ヘッドレスギターの弾きやすさ
②ピックがずれないように正しいストロークを身に着ける。
ストロークの基本をおさらい
『ギターの速弾きにはコードストローク練習が重要!3つのコツ。』
ストロークについては↑こちらの記事で詳しく解説してます。読んだら戻ってきてください。
ポイントは、前腕の捻りとアップ時のしゃくりです。
多くの人がアップピッキング時の当たりが不安定でピックがずれる傾向があります。
アップの動作確認を徹底的にやることも近道です。
ストロークの軌道がたいせつ
弦に対してフラットにピックをあてた方が、ピックが回転するような力を避けることができます。
ピックの持ち方でも述べましたが、垂直にあてるためにはストロークの軌道も垂直にする必要があります。
回転の支点(手首辺り)が上気味だとブリッジ方向にながれますので、3弦と4弦の上を支点として練習しましょう。
どこが支点なのかも、手の大きさやフォームにより変わります。
図は6本の弦に対してピックがどのように動くか、支点との関係を示した簡略図です。
極端に書いていますが、ストロークの支点(手首辺り)がどこになるかでストロークの軌道が変わることがイメージできるかと思います。
なるべくストロークの軌道が弦に垂直になるように色々と動かして試してみましょう。
斜めにストロークするとピックがズレるだけでなく、音のキレも悪くなるので注意が必要です。
弾き易いギターを使うことも上達の近道です。
速弾きしやすいエレキ感覚のアコギ|おすすめの弾き易いギター5本
ピックの先端を弦に当てる
ピックを深く当てると、抵抗が増すのでズレやすくなります。
なるべく先端に当てるように意識しましょう。
わざと深めに当ててダイナミクスを得る弾き方もありますが、まずは浅く当てる練習をしてください。
浅く当てることに慣れてから、理想の音を求めるピッキングを研究しましょう。(少し先でいいです。)
速弾きのオルタネイトピッキングなどもピックの先端で浅く当てることが重要です。
本題からは離れる余談です。
私は単音での速弾きの強化めために超柔らかいピックを使って練習しました。柔らかいピックを深く当ててしまうと、ピックが粘って弾けなくなります。先端で当てないと高速オルタネイトができません。柔らかいピックでのオルタネイトの練習をすると、強制に先端で弾くことが身につきます。 私には効果ありでしたので、スピードアップのご参考に。
③ピックがずれても修正できるような動きを身に着ける。
③ピックがずれても修正できるような動きを身に着ける。
ピックがズレても修正するための、指先の細かい動きになります。
その状況に合わせて無意識にやっているので、一番説明が難しいところですが、弾いているときの気持ちの面も踏まえて解説します。
指の屈伸を利用する
人差し指と親指でもごもご動かして修正します。
あえて変な方向にピックをもって修正する練習をしましょう。
どこでもできますので、無意識に動かせるようになるまで練習します。
適当にもごもごしている動画です。(地味すぎます。)
中指を使う
中指で修正をフォローする方法もあります。
上記の人差し指のもごもごでどうしようもないくらい、ズレた場合に有効です。
中指でピックのふちを押し出す様な動作です。
上のピックもごもご動画でも中指を使ってます。(わざとずらすためにも使っています。)
ロングトーンや休符がくるまで何とか粘る
修正するタイミングはちょっとした休符や音を伸ばす時です。
それまでは、少しぐらいズレてもストロークが維持できるように耐える必要があります。
ストロークの途中で少しでも空きが出たら、微調整を繰り返し修復をします。
最初は、気持ちとの戦いですが、慣れると無意識にできるようになります。
ギターが無くてもできるズレ改善の練習方法
ピックを収納する練習
ライトハンドタッピングやフィンガーピッキングの時にも役に立つので、オススメのトレーニングです。
ピックさえあればどこでもできるので、トイレの中や休憩中、(会議中?)など、暇さえあればペン回しの代わりにやってみましょう。
これができると、ピックのズレを微調整することが序の口に思えてきます。
人差し指に収納してフィンガーピッキング
有賀教平さんのスタイルです。フィンガーピッキングの際は人差し指1本でピックをはさんでいます。
よく見ると、ボリュームノブを操作するときもピックを器用に持ち替えています。
有賀さんはものすごく自然に持ち替えているので、ピックがどこにあるかもわかりません。
ピック隠しの手品を見ているようです。
ここまでスムーズのピックを持ち帰られれば、ピックのズレの悩みは皆無ですね。
ギター持たなくていいのでマネしてみましょう。
画面の左側が有賀さんで右がソエジマさんです。有賀さんの右手に注目!
中指にピックを収納する
ポール・ギルバート様やヌーノ・ベッテンコート様がこのスタイルです。
動画は、ヌーノ様の超絶タッピング「Get the funk out」のギターソロの解説です。
タッピングの時はいつの間にかピックを持ち替えて、人差し指でタッピングしています。
ものすごい速さで見えませんね。ギタープレーも速すぎですが。
ちなみに、全体的にもヌーノ様のピッキングのキレやリズム感は素晴らしいです。
ただ、あのギターの低さをマネして練習すると、手首を痛めるリスクもあるので注意してください。
凡人の私は、遠の昔にあきらめました。
ピックのずれを防止するアイテム
ピックはズレるものだと、前述しました。
ズレを防止するお助けアイテムを紹介します。
まずは、アイテムに頼らず上記の3つの練習をしてくださいね。
補助的にアイテムを使用しましょう。
滑り止め用のピック
手汗が多い方にはおすすめの対策です。
滑り止めつきピックは色々出ていますね。
左から、「ネモフィラ葉月さんモデル」、「アイバニーズSAND GRIP」、「アイバニーズSAND GRIP旧」、 文字が浮かび出ていてるULTEXの「ジムダンロップ JAZZⅢ」。
カッターで切れ目をつけて、滑り止めとする方法もありますね。
私は左から3番目の赤いアイバニーズのピックを10年くらい使用していました。
今は普通のピックを使用しています。年を重ねたせいで手の油分が減ったのかもしれません・・・。
ワセリンを塗る
手汗とは逆で乾燥していて滑る時に使用します。
指に少量のワセリンを塗ります。ホントに少しです。
私は小さいワセリンを、ギターバックに持ち歩いています。
冬などで乾燥していると、スタジオで手がパサパサになることがありますね。
そんな時に使用します。普段はあまり使用しません。
両面テープデ貼る
両面テープを使うことは、脱力練習で活用する方法を上述しました。
普段使いとなると、最終兵器的な必殺技です。
ライブで緊張しすぎて手汗が止まらないときは、両面テープで応急処置です。
冬の路上ライブで寒くて指の感覚がおかしい時など、どうしようもない時も両面テープの出番です。
どうしようもない時は応急処置的に使用するのもアリかも!?です。
まとめ ピッキングが安定するとすべてのギタープレーが向上する
ここまで読み終えたか方へ。おめでとうございます。右手に意識を向けたことは素晴らしいことです。
今回ピッキングの見直しができたことで、後々の速弾きやカッティングなどに生きてきます。
ピッキングが安定するとすべてのプレーが向上します。
右手に目を向けただけで勝ち組です。
(私は右手を適当にしていて20年伸び悩んでいました。)
右手を愚かにせずにきちんとポイントを押さえた練習をしましょう。
また、何度も言いますが、ピッキングに正解はありません。
基本を覚えて自分のスタイルに取り入れることが重要です。
私も毎日 試行錯誤しています。この試行錯誤も楽しみの一つとしてギターを続けています。
ギター練習を習慣化することが、楽しさと上達の秘訣です。
初心者向けコーチング・レッスンもやってます。
コーチングなので、ギターの弾き方だけでなく、最短で上手くなるための練習手順や時間管理を、あなたのライフスタイルに合わせてをアドバイスします。
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