今回の記事はこんな方に読んで頂きたいです。
- ギター初心者で、自分の弾き方が合っているか不安。
- クロマチック練習が満足にできない。
- 練習の効果を何倍にも高めたい。
- 自由な運指を手に入れたい。
- オルタネイトピッキングが上手くなりたい。
クロマチック練習が、初心者向けの練習としてサラッと紹介されている教則本やWEBサイトはたくさんあります。
私が色々な方とギターの楽しさを共有(レッスン)してきて感じたのは、クロマチック練習が意外と難しいということです。
私は、クロマチック練習を含む基礎練習の在り方を勘違いしていて、20年くらい無駄な練習をしてしまいました。
私の経験と失敗から、皆さんには効率よく確実に成果を出せるトレーニング方法を知って頂きたいです。
今回は、クロマチック練習のやり方について、ポイントとノウハウ、理解してほしいとことをお伝えします。
クロマチック練習も奥が深いので、きちんと理解してから練習に取り組みましょう。
ギターのクロマチックトレーニングとは
トレーニングの前にクロマチックについて解説します。
クロマチックとは、「半音階」のことです。
指板上のギターのフレットは半音ごとに打ってあるので、となりのフレットに移動すれば半音階になります。
ギターのトレーニングとしては一般的に↓のような、フレーズが紹介されていることが多いです。
厳密に言うと弦移動するところが半音階ではないですが、そんなことは無視してトレーニングの名前として「クロマチックトレーニング」と呼ばれています。
クロマチック練習が難しく、失敗しがちな理由
初心者にとってクロマチック練習が、難しい理由について考察します。
難しいからトレーニングの効果があるのですが、やり方を間違うと失敗や挫折のもとになります。
しっかり理解してから取り掛かりましょう。
次に説明する3項目は、誰でも当てはまるわけではありません。
「曲のコピーはこなしてきた。ピアノなどの楽器経験がある。手先が器用。」
などなど、個人差により当てはまる症状が異なります。
何となく知っていて、つまずいた時に思い出してくれれば良いと思います。
指を4本使うフレーズである
ギターを弾いていて、同じ弦に指を4本使うフレーズは、あまり出てこないです。
初心者にとって4本の指を使うことは難しいに決まっています。
小指は使わない3本指での単音のフレーズであれば弾けますね。
解決策のご提案
まずは、2本、3本と使える指を増やして最終的に4本にしましょう。
最初は小指と薬指を交互に弾くだけでも十分です。
2本や3本の組み合わせはたくさんあります。
バリエーションを色々試して、最終的に4本を使いこなせるようになりましょう。
いきなり4本のコンビネーションは難しいですね。ギターの練習で難しいフレーズにぶちたった時は、細かく分解して弾くと乗り越えやすくなります。
「ただ指を並べるだけ」が逆に悪いクセとなる。
これは私に当てはまります。
指を順番に並べていくだけなので、少し慣れると流れるように弾くことができます。
何となく速く弾ける感覚になりますが、これが失敗の原因です。
私はこの何となく弾けた状態で、BPMを上げるトレーニングをしてしまい「聴いてられない速弾き」を手に入れました。
録音して聞いてみると、メトロノームの頭にだけは合っているのに後の音は何弾いているかわからない状態です。
特に、下向するフレーズ(小指⇒人差し指)は、聞いてられないくらいクズフレーズでした。
解決策のご提案
① 1音1音をきちんと弾ている意識が必要です。
と言っても意識できないので、1音1音で指を入れ替えるイメージをするとわかりやすいと思います。
ゆっくりのテンポでいいので、左手の指の分離を心がけてください。
② 初心者に速さの追求は必要ないです。
クロマチック練習は指の分離トレーニングであり、速弾きトレーニングではないと割り切りましょう。
③ 録音して聞いてみて、一音一音きちんと鳴っているか確認してください。
自分の音を聴くと相当凹みますが、それが普通です。何度も繰り返しチャレンジです。
自分の耳が聴き分けられないと良いも悪いも判断できないので、耳のトレーニングも行いまししょう。
お手本に比べて「何かカッコ悪いな。」「違うな。」と感じることが重要です。
憧れのアーティストなどの上手いプレーをたくさん聞くこともとても大切なことですね。
右手のピッキングが鍛えられていない
これも私です。
クロマチック練習だと左手にばかり気を取られていませんか?
私は、速弾きが出来ない原因は左手ではなく、右手である事に気づいたとき衝撃でした。
右手の意識が甘過ぎて、鍛えていませんでした。
そもそも右手のオルタネイトが出来ていないのに、弾けるはずはありません。
そして、ギターは左手と右手が違う動きをする楽器です。左右を同時に鍛えるのはとても難しいです。
解決策のご提案
まずは片方ずつ鍛えて、それを合わせこむ地道な練習が必要です。
例えば、左と右に鉛筆をもちそれぞれ、丸と四角を書いてくれと言ってもできないですよね。
このように、同時にどちらも意識することはできないのです。(天性で器用な方はべつですが。)
私は、右手だけ刻むとか、アップピッキングだけで弾くとか、細かく分解して右手を練習しました。
弦移動も難しいテクニックになりますので、弦移動だけでも練習が必要です。
ギター弦移動のコツ アウトサイド、インサイドピッキングを克服!
まずは右手のオルタネイトだけなど、別々に鍛えましょう。
練習を細かいパーツに分けて細分化します。
共通して認識したい基礎練習のコツ
クロマチック練習でなくても、ギターを弾くうえで共通して意識したいコツがあります。
コツを押さえると、レベルアップが速くなる可能性があります。
左手の運指のコツ
- 指を立てる。
- 次に弾くポジションの上で待機する
- フレットの近くを押える
右手のオルタネイトピッキングのコツ
- ストロークの練習をしっかり実施、その動作を1つの弦に集中する。
- 腕の回転(捩じり)運動と手首の連動を意識する。
- ダウンとアップで脱力を使い分ける。
- 左右の手がシンクロしないときは、右手のピッキングを少し強くしてみる。
※シンクロにつていて解説します。
上述したように、左右の手はつられて動いてしまうものです。
右手を強くすると、つられて左手も強く押さえることが普通です。(特に初心者は)
左手が強くなると押さえるスピードがあがり、良いフィンガリングになるので、左右がシンクロしやすくなるという原理です。
メトロノームを使おう
必ずメトロノームを使用して、タイム感を養いましょう。
メトロノームの使いからバリエーションがあるのでこちらを参考にしてください。
基礎練習がつまらないと感じた方へ|メンタル的なサポート
具体的なテクニックではないですが、ギターを楽しく続けるために知ってもらいたいです。
こんな方は、無理してクロマチック練習をやる必要はないです。
- クロマチック練習は音楽的ではないので楽しくない。
- 指や手が痛くて辛い。
- 地味だしどのように役に立つのかわからない。
- ギターを触る機会が減ってきている。
もし楽しくない、辛いと感じたら違う練習をしましょう。
いくらでも基礎トレはありますので、色々な練習方法を見つけて実施してください。
例えば、ドレミファソラシドの運指練習でも構いません。
好きな曲のフレーズの切り取りでも構いません。
曲のコピーをするだけでも上達します。
上記に記載した練習のコツは参考にしてくださいね。
自分が楽しいと思えることを練習として、少しずつレベルアップしましょう。
基礎練習が効果がある事は事実ですが、ギターを弾かなくなっては本末転倒ですね。
まとめ クロマチック運指練習は難しい
クロマチック練習が難しいと感じたら・・・
- 4本の指を一度に鍛えようとせず分割する
- 流れるような運指は目指さない、1本1本入れ替える意識を持つ。
- BPM.スピードは求めない。
- 録音して聞いてみる。
- 右手のオルタネイトは別な練習で鍛えておく
これらを意識してみてください。
クロマチック練習が、神フレーズなわけでもありません。
飽きたり疲れたりしたら、好きな曲をコピーすることで良いです。
ギターを生活の一部として毎日楽しく弾けるように、練習はアレンジしましょう。
楽しいギターライフを・・・。